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コラム/SNS更新 2025.01.22
企業の「賃金のデジタル払い」対応状況 ~帝国データバンクの調査結果より~
■PayPayで給与受取りが可能に
2024年8月にキャッシュレス決済サービス「PayPay」が、賃金のデジタル払いの取扱事業者(資金移動業者)第1号として厚生労働省から指定を受けました。
9月にはソフトバンクグループ各社が希望する社員に対し、給与をPayPayで支払いました。
そこで、帝国データバンクは、企業における賃金デジタル払いへの対応についてアンケートを実施し、調査結果を公表しました。
(アンケートの実施期間は2024年10月4日~10日、有効回答企業数は1,479社)
■約9割の企業が「導入予定なし」
アンケートの調査結果のポイントは、以下のとおりです。
・賃金のデジタル払いの「導入に前向き」な企業は3.9%、
88.8%は「導入予定はない」
・導入に前向きな理由は、「振込手数料の削減」(53.8%)、
「従業員の満足度向上」(42.3%)、
日払いや前払いのしやすさなどの「事務手続きの削減」(32.7%)
・導入予定がない理由は、デジタル払いと口座振込の二重運用や労使協定の改定などによる「業務負担の増加」(61.8%)、
「制度やサービスに対する理解が十分でない」(45.0%)、
「セキュリティ上のリスクを懸念」(43.3%)
■「賃金のデジタル払い」は普及するのか
PayPayでの賃金のデジタル払いは、ソフトバンクグループ以外にオービック、サカイ引越センター、ニチガス(日本瓦斯)グループで導入が開始(予定)されています。現状では、企業は賃金のデジタル払いの導入に対して、利便性やセキュリティへの懸念、業務への負担増などにより消極的ですが、今後、PayPay以外の取扱事業者が参入し、保証体制や安全性等が強化されれば普及していくでしょう。
【株式会社帝国データバンク「企業の「賃金のデジタル払い」対応状況アンケート」】
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20241016_digitalsalary/
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